ーまずは、御社の事業内容についてお教えください。
玉山:当社では、20代を中心としたトレンドに敏感な女性に向けたインナーウェア、ルームウェア、スイムウェア等のブランド「aimerfeel(エメフィール)」商品の製造、販売を行っています。店舗は国内外に195店舗あり、私はEC事業の担当をしています。
崎山:6年連続で楽天の「SHOP OF THE YEAR」を取られていますよね。他の会社に比べても、ECへの参入は早かったと伺っています。
玉山:楽天市場に出店したのは、2002年です。現在、楽天市場にある店舗の中でも割と古い方だと思いますね。最初は楽天の営業の方が弊社に説明に来られて、なんとなく良さそうだと軽い気持ちで始めたそうです。最初の5年は試行錯誤でした。元々、弊社は製造から小売まで一貫で行うSPA※1のモデルで、店舗中心に経営してきたので、いきなりECをやるといっても人員がいない。「あなたパソコン得意でしょ」という感じで担当者がつけられていたと聞いています。
2007年頃からは、EC上のサイトの画面や売り場などを改善し、より一層ECでの販売に力を入れていきました。全国に店舗があり、ある程度の知名度があったことや商品数が多かったことがECでも効いていて、全くゼロからのスタートではなかったのも大きいですね。社内でも「なかなかEC売れるやん」という雰囲気になり、2009年には、初めて楽天の「SHOP OF THE YEAR」を受賞しました。その後、楽天市場だけではなく、自社ECもスタートしたのです。
崎山:2010年前後からは競合企業のEC参入も増えたのではないでしょうか。
玉山:そうですね。それまで以上に販売戦略が重要になってきました。私自身2012年に現在所属しているEC事業部に配属になったのですが、その時点で、競合他社と比較して、ECで売るための作り込みが足りないという感覚がありました。ソウルドアウトさんとのお付き合いが始まったのもその時期ですよね。
潮:2012年からですね。以前の神戸営業所の担当者がソックコウベさんとお取引がしたいと、飛び込みでご挨拶させていただいたと聞いています。まずは自社ECの集客をリスティング広告に絞って開始しました。そこからEC事業が伸び、スマホ化が進むに連れて色々な施策を打つようになっていきました。
※1 SPA:Specialty store retailer of Private label Apparelの略。製造小売ともいう。企画から製造、小売までを一貫して行うアパレルのビジネスモデルを指す。